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幸せを感じる仕組み

思考と行動から得られる刺激

「幸せを感じる仕組み」の章で、幸せや不幸を感じるのは、思考もしくは行動の結果から得る刺激が欲望を満たすからであることを説明しました。

<幸せを感じる仕組み>

では、思考や行動から得られる刺激には何か違いがあるのでしょうか。
ここでは、思考や行動から得る刺激が幸せを感じることにつながることについて、具体的な例を挙げて考えてみましょう。

まずは思考です。
何かをしたときのことを想像することで刺激が発生し、この刺激が欲望を満たしてくれる場合に幸せを感じるパターンです。

例えば、映画を観ているとき、気づいたらその中の主人公に自分を置き換えて観ていたということはないでしょうか。
そのようなとき、
主人公が活躍すると自分が活躍したような気分になる。
主人公が恋をすると自分が恋をしたような気分になる。
これが思考から生まれる刺激です。

この刺激が自分の中の知識欲であったり、名誉欲あったり、自分の中の何らかの欲を満たすと心地良さを感じます。
これが幸せを感じるということです。

人は観ていて幸せを感じた映画、つまりは自分の中の何らかの欲望を満たした映画を面白かったと思うわけです。
人によって映画の好みは分かれたりしますが、それは、映画を観たときに自分が満たしたいと思っていた欲望と関係していたりするのです。

思考が刺激を生み出し、刺激が欲望を満たし、心地よく感じる。
これが、思考から幸せを感じる仕組みの例です。

次に行動について考えてみましょう。
行動による結果から生まれる刺激を受けるパターンです。

例えば、お腹が空いて何かを食べたいと考えます。
これは思考です。
そしてお店(パスタ屋だったとしましょう)を探し、お店に入って注文、パスタを食べます。
これが行動です。

パスタを食べて、その味を感じて美味しいと思います。
これが結果であり、結果から生まれた刺激です。

この刺激は食欲という自分の中の欲望を満たします。
食欲が満たされて幸せを感じます。

行動による結果が刺激を生み出し、心地よく感じる。
これが、行動から幸せを感じる仕組みの例です。

思考と行動は独立したものではなく連動しています。
例えば、先ほどのお店が初めてお店で、すごく美味しかったとします。
今度、友達にも教えてあげようと考えたとします。

友達がと「本当、美味しい!!」と喜ぶ場面を想像したとします。
この思考は、脳内で刺激となり、知識欲や名誉欲を満たします。
このように行動から新たな思考が生まれ、その思考から行動を起こす。
それが繰り返して続いていく…思考と行動は複雑に絡み合っているのです。

では、「思考から得られる刺激」と「行動から得られる刺激」にはどのような違いがあるのでしょうか。
その違いは、刺激の強さと一度に満たされる欲望の種類の多さに違いがあると言えるかも知れません。

行動は現実(リアル)の世界で行われます。
そのため自分ではコントロールできない、他人の行動などの外部要素が影響を及ぼし、予想外の結果になることがあります。

また、食欲や物欲などリアルな世界でなければ満たせない欲望もあります。
このように行動による結果が生み出す刺激は、失敗などのリスクもある分、思考が生み出す刺激よりも強く、さらにより多くの欲望を満たすことにつながることが多いのです。

このことは、行動することが幸せに近づくためには大切であることを示しています。
昨今、行動することを題材とした自己啓発本などが多く発売されているのも、そういった意味があるのではないでしょうか。


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